小野原教子さんの『闘う衣服』、山形浩生さんが朝日新聞(6月12日)で山本輝司さんと満田愛さんの『MY DEAR BOMB』と併せて書評。『闘う衣服』については〈……対象にのめりこんだ詳細な記述は魅力的で、この対象の奥深さを十二分にうかがわせる。いずれバルトの静的な記述を超えそうな洞察も多く今後に大期待だ。……〉山形さんの
YAMAGATA Hiroo Official Japanese Page/朝日新聞書評 2011/4-6に裏話。
プロレスのコスチュームを論じた三章から。〈……昭和から平成へ年号が変わろうとするころ、日本ではスパッツとよばれる厚手のタイツのようなボトム・アイテムが流行し、フランス風にカルソンと言われることもあった。(略)例にもれず、わたしもよくスパッツを着用していたが、ある日仕事場で、「力道山スタイルだね」と、わたしの服装をみて声をかけた人がいた。……〉力道山というプロレスラーが亡くなってなお多くの人に印象づけたそのコスチュームはまさに相手と闘うため、そして自分と闘うための衣服であった模様。