いわと寄席番外 古今亭志ん輔独演会「全段真景累ケ淵 その参」
12月8日(土)15時スタート15分前開場
出演 古今亭志ん輔
作曲 桑原ゆう
演奏 三瀬俊吾(ヴァイオリン)竹本聖子(チェロ)本條秀慈郎(胡弓)
前座 古今亭半輔「牛ほめ」
その壱、その弐の復習なくそろりさらりとスタートが実によろし。豊志賀の墓前でお久と会った新吉、連れ立って下総へ向かうところから。稲妻の光に浮かぶ久の顔におののいて鎌ふりまわす新吉をスローモーションで熱っつく無音でおー恐い。今日は外強風、効果音かとまちがうほどの。タイミングが合わないのでライブと気づく。季節合わねど噺にはすごい合うね。
後半いよいよ累ケ淵、お久の墓前でまた美女に会う新吉。鎌首たてた蛇のおかげであれ〜と添われよい気持ち、雨も都合よく降ってきて相合い傘。そして初夜、ぼぅと浮かぶ顔はまた……。あれ最後がはっきりしない。うとうとしたか。岩波文庫版150ページあたり。もてもて新吉、次は新しい場所で会おうぞよ。
終わって近くで温まり。この一年などのあれがよかったこれがよかった。それを見たことでなくてそのひとあのひとなのである。