発行所:銅林社
p17)詩撰評《平成に詩は在ったか?》平成一人一篇 選・金澤一志
はじ、め/いとのはし 小沼純一 (詩集『いと、はじまりの』より)
p20)平成最高峰の詩 否認の日々 金澤一志
……平成の初めのころに目にしたいくつかの詩にはありありと否認の雰囲気があり、好ましい率直と思えた。たとえばここに挙げた小沼純一、ほかには加藤律子の名前が記憶に残る。それらの詩には実質がなく、正も邪もない。追憶すらもないのだ。……(略)……
いずれにしろ日本の詩が一斉に思想性を獲得することになるなら、どう転んでもそれはぼくが読みたい詩ではない。……(略)……せっかくの孤独に介入してくる意義の強要には注意するべきである。……