xixiangの越膳夕香著『旅のはじまりはこのバッグで』出ました。実物大型紙つきの手芸本で、ツイード、コットン、デニム、帯芯、革にハトメにボンドに手ぬぐい、ビンテージものから端切れ布まで、多様な素材を用途に合わせて、しっかりきっちり、丈夫に縫えるよう指南してくれます。バッグとして肝心の持ち手や底、金具の具合や、構造がわかるように撮られた細部拡大写真もいい。とにかくね、かっちりしてんのよ。それでもってそのうえに屹立するセンスね。わたし一番のお気に入りは06番です。ちらとのぞく黄緑色がたまりません。
作り方説明ページには、どんな旅をイメージしてデザインしたか、また、用いた布との出会いや質感についてのコメントがある。これを読んで写真をみたり作り方を目で追えば、xixiangが用意した10の旅の出発の日が、自分の前にもやってくるようだよ。
きれいな布やかわいいボタンでバッグを作ってルルルルル、も楽しいが、実際わたしもそうして実用性のないバッグをいくつか作ってきたけれど、それぞれのバッグとの時間の過ごし方を思い描くことで紡ぎ出すxixiangのバッグ作りは、「物語手芸」とでも呼びたい感じがする。写真はxixiangウェブサイトより(借りました>xixiang)。
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