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2002年 09月 13日
「近代将棋」2002.9 p84)気晴らしの旅に出てみないか 21 松江〜小泉八雲が愛した心のふる里が今も残っていた 奥成達(青山学院大学文学部講師・詩人) 木代圭(写真家・エッセイスト) ぼくは、いま嫌われものの代表のようになっている煙草のみである。それも一日6箱(百二十本)も吸うヘビースモーカーだった。五十代になってようやく少し減って、いまは一日3箱(六十本)ぐらいが平均。それでもやはりヘビースモーカーといわれる。とても禁煙できる状態ではない。 十五世将棋名人・大山康晴は一日百本の煙草を吸っていたが、兄弟子にして生涯の好敵手、升田幸三から名人位を奪い返すときには禁煙したそうである。さすがである。 で、升田幸三のほうはどうだったのかというと、一日煙草三百本。おまけに一日酒三升飲んだといわれる。これまたさすがである。 ……
さて、今回の気晴らしの旅は、全席禁煙の飛行機に乗って松江へ飛ぶことにしよう。 松江は「学校から帰ると、すぐに日本服に着換え、座布団に坐って煙草を吸いました」という、あの小泉八雲が愛した町である。キセルが好きで、百本ものコレクションをしていたらしい。キセルで刻み煙草なんて、なんとも懐かしいイギリス人、ラフカディオ・ハーンに会いにいきたい。
…… そして八雲はとくに正座を好んだ。 「一度この習慣が身についてしまうと、これがいちばん自然な、楽な姿勢であることがわかって、食事をするにも、本を読むにも、たばこを吸うにも、雑談をするにも、この坐り方をこのんでするようになる……正直な話、わたくしなどは、いまでは椅子を用いるのが、なんだか面倒くさくなってきたことを白状しなければならない」(『日本暫見記』) まるで、昔のわが家の父親の姿を思い出してしまう。
…… 歩・香・桂は金に出世するけれど、金がかならずしも出世とはいえない。銀のままのほうがいいことがたくさんあるのだ。 煙草やめないぞ。たとえ体にガタがきていたって、いきいきと前向きに暮らしていければ十分”健康”じゃないか。と、松江で居直ることにする。今度キセルで刻みを吸ってみたいな。
by bookbar5
| 2002-09-13 20:41
| 奥成達資料室
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