bookbar4日録
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2006年 12月 17日
奥成達書評/『町を歩いて本のなかへ』の南陀楼綾繁さん39歳のときの『路上派遊書日記』へ
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『町を歩いて本のなかへ』の南陀楼綾繁さん39歳のときの 『路上派遊書日記』に寄せた奥成達さんの大声援 図書新聞 2800号 2006.12.2 6面)文学・芸術 本のことなら何でも 著者の行動の面白さに魅せられてしまう 奥成達(詩人)
南陀楼綾繁『路上派遊書日記』(右文書院 2006)
昔から日記本を読むのが好きだった。 挙げだしたらキリがなくなるのでやめるが、たとえば筒井康隆『腹立半分日記』とか、殿山泰司『JAMJAM日記』や、最近では坪内祐三『本日記』も面白かった。同じ坪内氏の『古本的』も正確には日記本ではないが、まあ日記のようなエッセイ集で、これもぼくのお好みの本である。 内堀弘『石神井書林 目録』は何回読んでも飽きることなく、内堀さんの詩書に対する愛情の深さにいつも感動してしまう。 ミュージシャン・菊地成孔の『スペインの宇宙食』も傑作といっていい日記本だ。この面白さは山下洋輔さんのたくさんのエッセイ集に匹敵する。痛快なスピード感、次々に繰り出すボキャブラリーの圧倒的なリズム感に酔わされる。 …… 四〇代から五〇代の自分をふり返るにも、吉田仁氏の『葉山日記』というこれもぼくにとって有難い日記本がある。二段組み四百頁を超えるこの日記本の中で、ほぼ毎頁に「奥成氏」は登場してきて、著者の吉田氏と毎日酒を呑みかわしている。 …… さて南陀楼綾繁さんの『路上派遊書日記』は、登場人物の索引つきで、二段組(さらに各頁に三百の注が一段組まれている)、総頁四百三十五頁という圧倒的なボリュームの日記本である。 …… ナンダロウさんという人物の魅力を一口で説明するのは難しい。 …… この日記には「古本屋、ライブハウス、居酒屋、喫茶店、図書館、新刊書店、レコード屋、ラーメン屋、映画館」などがよく出てくるが、ほかの場所はほとんど登場しない。しかしこの場所を休みなく凄いスピードで毎日移動しまくる。まさに「路上派」だ。 …… 余計なことだがついつい声援を送りたくなってくるのもこの日記本の面白いところだ。 日記の最初の書き出し「一月上旬 どーせ儲からなんだから好きにやろう」。いやあ、まったく同感だ。
by bookbar5
| 2006-12-17 18:36
| 奥成達資料室
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