教えていただいて、代々木八幡・寿限無の胡麻豆腐を買った。胡麻豆腐的にありえないきめの細かさとなめらかさで絶品なのだと言う。
近所なので電話して取りに行くと、ものすごく近所なのだがまったく気づかなかったほどの店構えで、応対も包装も説明もあまりにもラフで、はずしたかなーと思う。翌日、料理番組収録におみや持ちして、収録後、真白な胡麻豆腐に胡麻だれをかけていただく。豆腐本体の味は驚くほど淡白だが、風味ってあとからやってくるのね。だがなにかこう、ものすごく胡麻風味あふれた豆腐としてイメージしていたものと違う。甘さと濃さ。胡麻豆腐がどう作られるのか知らないにもかかわらず、勝手なイメージに反すると「え?」って言う。
料理の先生はその白さとなめらかさに驚愕するも、私はそのポイントがわからない。ただ、ゆっくり食べるほどに豊かな胡麻風味が舌の奥に残る。今そう打っただけで口の中に甦る。また食べることを拒みたくなるほどの強烈な滋味。