2019.6.3
監修 萩野正和
写真 金子怜史
ライティング/立図面イラスト 宮下潤也
イラスト 佐藤工業
デザイン 細山田光宣+松本歩(細山田デザイン事務所)
協力 ぼくの近代建築コレクション/江戸東京たてもの園/Title/茨城県石岡市都市計画課/すわまちくらぶ
企画・編集 小宮萌、浅見英治、後藤佑介、新山楓子、吉川海斗(TWO VIRGINS)
営業 右田俊貴、住友千之(TWO VIRGINS)
発行者 内野峰樹
発行所 株式会社トゥーヴァージンズ
印刷所 株式会社シナノ
看板建築のいろいろ。道すがら思わずカメラを向けしまう人は多いでしょう。私も。なにしろこの本の表紙カバーの「パリー」にしてからが懐かしい。秩父だ。おそらく2004年の秋。このころ高架水槽(当時は給水タンクと呼んでいたけど)の写真をもとに「tank gallery」というシリーズを高輪にあった書肆啓祐堂刊『黄金の馬車』で連載していて、その10号(2005.4)に入れた写真にこのパリーの文字がある。
『黄金の馬車』、表紙装画・山下陽子、オクタビオ・パス「緑のインクで書かれたもの」より《緑の星座》。発行人・杉本光生、編集人・岩田和彦、印刷・株式会社ハタ工芸、造本・アトリエ空中線 間奈美子。500部非売品。
「パリー」は昭和2年にできた洋食屋さん。『看板建築 昭和の商店と暮らし』では店主やおなじみさんへのインタビューもあった。あの日は開いていなかったんだよね。なんとなく、元夜の社交場、今は夜に一杯飲み屋さんかなと思っていた。神田のはずれの岡昌裏地ボタン店も出ているね。そうか、奥に裏地もあったのか。店主がニコニコ、いいお顔で話しておられる。
東京の東のほうになると見覚えのある建物いっぱい。原商店(廃業)と出ていた
のは、
この家に違いない。
別の方が入居したのかな。いつも角を緑でいっぱいにしてきれいにしておられるから、私なんかが
「鉢庭!」と喜んでしまう。