『ハックル』2002/ハンガリー/監督:パールフィ・ジョルジ
これから劇場で観るひとのためのふたつのアドバイス
1) ヘビが苦手なら冒頭から耳を澄まし、シャーシャーいう音が変わるまで目を伏せること。眼鏡をはずして画面を観る、では対策にならない。
2) ひっくり返ったネコを笑っている場合ではないことに気づいたときに気まずい思いをするので、うかつに笑わないほうがいい。
「しゃっくりの音が一定のリズムで出るのは面白い」(参照:
pause/パールフィ・ジョルジ監督インタビュー)。それを中心に動物の鳴き声や草木、機械の音でミュージカルを創ろうとしたのがはじまりとのこと、村びとの話し声はBGMのように扱われ、言葉で説明されることなく繰り広げられる事件。唯一の言葉は結婚パーティでの女たちの唄。愛するなら食事をつくろう、そうでなければ殺してしまおう。実在する民謡なのか。共同体に育まれた秘密。語られることなくもそこに在ること。
しゃっくりじいさんはジェ氏に似ている/男性と女性/女の引き出しには新聞紙でくるまれた小瓶/パプリカたっぷりのグヤーシュやハラスレー(参照:
ハンガリー良いとこ一度はおいで!/食事)/食料を確保することと食事を作ること/種をしこむことと産むこと/最終出力への傾倒/ゼラニュームいっぱいの家/ミシンや小麦粉封入機の規則的な音。構造もね/縫製工場にあふれる青い服/助産婦が摘んでいたのはスノーフレークに紛れて育つトリカブト?/牛乳を薄めたような白い液に集まるハエ/ネズミが食べるミミズ蕎麦/異常に旺盛な植物/家畜/昆虫は塊のうえで羽根を休める/針で刺す/警察の女の引き出しにも小瓶/F16で遊ぶ男/
公式サイトで公開されている脚本との違い読むも楽し