能登空港。教えてもらった二角さんにお世話になる。赤木漆工房へ。仕事場に智子さんが案内くださる。座布団一枚づつに腰をおろし作業する職人さんたち。輪島塗の特徴や作業工程、修理のこと、手入れのこと。いろいろなギャラリーで見ても買う決心がつかなかった葉反椀をいよいよここで買えるかどうか。乱暴者は扱いが不安。椀のさまざま見せていただいたうえでやはり葉反椀が欲しい。そのための道行きだ。他にもう一椀、それと丸い石、みたいな。葉反椀はなにしろ軽い、紙のよう。これをギャラリーで見て買うことはできなかった。その丈夫と一生の修理に言い訳失せる。奥や二階の仕事場も見せていただく。長居した。
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ぬりもの 赤木明登
・as it is 個人コレクション展8
うちの食器棚 赤木明登・智子コレクション
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『漆 塗師物語』赤木 明登・著
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能登 ごはん便り(塗師・赤木明登さんとエッセイスト・智子さん夫妻による、うまいもん便り)
輪島港を過ぎたところでコンビニでおにぎり、車中食。このあとは須須神社を一番の目的地として時間の限り能登半島を縁取りして穴水駅に17時までに着きたい。
奥能登絶景海道を走りながら、千枚田、窓岩、垂水の瀧、揚げ浜塩田、福ヶ穴。旧道の下をくぐり洞窟の中を進むと曲がった具合でなのか急に波の音がしなくなる。奥に岩窟不動。木ノ浦、折戸。左に日本海、海岸通りをひたすら。信号なし、通りの向きの変化のたびに変わる海や岩の色。椿展望台、狼煙町をまわってランプの宿。須須神社。
帰りに階段にへび。能登牛の牛乳。やませみ湖。運転手さんおすすめの岩井戸神社は猿鬼伝説。
あじさいの花を手折っていただいて穴水駅、時間ぴったり。のと鉄道で和倉温泉駅まで。すばらしい。この旅でもう一度必ず乗ると決めた。駅着いて今夜の宿へ。日の入りに間に合う。良い宿だ。こちらが節約した分、殺風景にさせた部屋を飾る。赤木さんちの赤い○と海岸で拾った石と二角さんが手折ってくれたあじさい。