〈上野駅から車で数分走ったところに撮影現場の弁当屋はあった〉。下町群像劇「どまん中」の亀岡の撮影現場は稲荷町だったのか。しかも、数ヶ月前に建物ごとなくなってしまった「まりっぺ」がモデル?だったとは! 『俳優・亀岡拓次』は台東区に越してくる前に読んだのでこのあたりのことはまったく土地勘もなく印象に残っていなかった。コロッケ揚げて油がとんで「あちち」と言ったら石野さんが亀岡をにらんで千切りキャベツを握ったのだったな。空き時間に歩いて合羽橋道具街、あっつい銭湯。次の現場は三ノ輪駅あたり、ベンちゃんとのシーン。国際通りを歩いて言問通りを渡り鷲神社、近くの蕎麦屋で、もり。携帯でしゃべってるおっさんは「あのよ、」と〈寒い地方の訛り〉。この撮影が終わったらベンちゃんと、、、の夢想のあとはまた弁当屋。石野さんとの夢想は書かれていない。
映画化された直後の文庫本は天地わずか5ミリ減という幅広帯付き↓
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第1回 「亀岡拓次」誕生の地“茅野”からディープな浅草界隈まで