『レクスロス詩集』(思潮社 2017 訳編:ジョン・ソルト、田口哲也、青木映子)に、摩利支子さんとケネス・レクスロスさんの愛の書簡をケネス・レクスロスさんが訳した「摩利支子の愛の歌」という長編詩を、片桐ユズルさんが1978年に復元した作品がある。片桐さんは「訳者付記」としてこう書いている。
摩利支子とは、ケネス・レクスロスによれば、京都の摩利支天のそばに住んでいる女詩人のペンネームであるそうだ。……
摩利支天は、ケネス・レクスロスによれば、アーリア族侵入以前のインドの夜明けの女神で、仏教にはいって菩薩のひとりとなり、芸者、売春婦、出産、恋人の守り神であり、また武士の守護神であった。……顔は三面あり、慈悲、イノシシ、恍惚をあらわしている。……
・bookbar5/
北園克衛とケネス・レクスロスを銀座でタイポグラフィのフィールドに招く