ユーロスペースで10日まで「アイスランド映画祭」、今夜はピーター・ハットンの『スカーガフョルズル』を
CINEMA dub MONKSの生演奏で。広大なる風景のなか、真白な点々は花か?と思ったが羊ですね。縮尺がわかりません。鳥がよく飛んでいます。ぽつんと家があります。ものすごいぽつんです。
ハモニカやマンドリン、ベースの音と、日本の、ある海岸線にそった国道際の小屋でひとり過ごす男の暮らし音があいまって映像に重なり、よい時間です。こうした企画にはつきものの、観客のいびきもばっちりです。
客席144に200くらい入れたのでしょうか。こんなぎゅうぎゅうは、思い出せる限りですとデレク・ジャーマン『BLUE』at CINE VIVNAT、シャルル・ベルモン『うたかたの日々』at CINEMA RIZE 以来です。膝をかかえて床にすわります。できたてほやほやですからきれいです。引っ越してユーロは床も斜めになりました。
目の前にいた青年たちが「アイスランドって、どこ?」と電子辞書をひいています。人口30万だって、と驚いています。CINEMA dub MONKSのひともたまたま人口のことに言及していたので、おもしろいと感じました。便利な世の中を願ってみな邁進していますので、その恩恵に敏感な次世代は「ことば」で検索します。辞書の文面を茶化す時代は過ぎました。検索した誰もがまず言います。「アイスランドは人口30万人」。
写真は
アイスランド映画祭公式サイトより