ねじめ正一さんの『青春ぐんぐん書店』は『風の棲む町』を改題したものだとうかつにも気づかず……。
山形県酒田市の中心部に広がった火災により店舗を失った書店、至山堂。復興していく中で成長する次男を中心に家族や周囲の人々が描かれているが、改めてつくづく風の物語だなと思う。昭和51年10月29日に実際に起こった酒田大火を取材されていて、風向きの変化や飛び散る火の粉の勢いでまたたくまに火が広がり惑うさまが身に迫る。
黒い空に、無数の大きな流れ星のように、火の粉が乱れ飛んでいた。(p39) 「お前んちの、――お前んちの前のアーケードを、火が走ってくところなんだ。(後略)」(p43) 通りに出ていた年寄りの一人が、「あれを!」と叫んで空を指さした。 「あれは、あれは……」 「狐だ!」 誰かが怒鳴った。 「狐だ、白い狐だ!」 「白い狐が空を跳んでる!」(p43) 斜め向かいの杵島電気さんの屋根にも火の粉が取りついていました。バーバー泉のねじりん棒も火の粉に体当たりされて、次の瞬間、音を立ててはじけました。その手前の街路樹も、燃える布きれに巻きつかれて炎が上がりかけていました。ほんの数分前には「こっちまではこないだろ」と言っていた火が、今は中町商店街のあちこちで、ここを先途と暴れまくっている。それはみんな風のせいなのです。(p63) 至山堂は実際にあった青山堂という書店をモデルにしたそうだ(もちろんそのほんのごく一部)。2010年に酒田に行ったが、そのころはすでにやめておられたのか見つけられなかった。壁に「本と文具」が残る建物が気になって写真におさめていたのだけれど、もしかしてここだった?
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佐藤久一劇場の回転ドア ・bookbar5/
谷根千記憶の蔵をきっかけに再読。酒田グリーン・ハウスとル・ポットフー、佐藤久一のこと(1) でも今ネットで見たら酒田に
「配達専門 堀ぐんぐん書店」 というのがある。そして2016年投稿のコメントに〈お客様からのご要望により、青山堂時代に長年続けていた「サンタさんの本の配達」を復活することになりました〉とある。息子さんが続けておられるのだろうか。
・酒田市立図書館/光丘文庫デジタルアーカイブ/
青山堂書店(秋田町) 堀三代治が経営する酒田を代表する書店の一つで、明治期には本の出版のほか、絵葉書や地図も発行していた。昭和40年頃に大工町に移転。 酒田の昔を覗き見るとってもいいサイトに遭遇した。 「あなたの知らない過去の酒田 (Forgotten Old Sakata)」という。写真や記事を丹念にひろい、ご自身の記憶を重ね、当時を懐かしむ人たちとのやりとりも丁寧にしておられる。グリーンハウスのタグを見ると、淀川長治が酒田に来た日の記事もあった。
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あなたの知らない過去の酒田 (Forgotten Old Sakata)
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