最寄りの代々木八幡駅でめずらしく人身事故、救急車や消防車でごった返している。小田急線は高架や地下化で踏切をなくしているがこの駅はホームすぐそばに踏切があり、止まったまんまの電車がその踏切を占領、小田急線全線のみならずこの道もおよそ30分不通が続いた模様で、折よくまもなく復旧のタイミングだった。近所のひとも集まっている。クリーニングの袋を抱えてエビアンのペットボトルに大きな花一輪さして手に持つあのひとも。
伊勢原まで。すぐくるはずのバスがなかなかこない。前に並ぶ専修大学のゼミ合宿団体は遅れた電車に乗り合わせてようやくたどりついたようで疲れている。20分くらい待ったか。なんだかちょっと今日はやけに暑くてポカリスエットをぐびぐび飲んでしまう。そういう時は要注意だ。やってきた運転手さん、暑い中おまたせしてすみません、料金箱が壊れて直していたら遅くなった、結局直らないので料金はいただきませんと。ラッキー。終点日向薬師前まで。270円くらいです。
バス停おりてすぐ、階段を上り始めると様子がおかしい。ああこれこれ。暑い日の。息を吸っても吸っても行き渡らないこの感じ。サウナもそれでダメ。ああ今日はダメかも。仁王様に睨まれたところでバタリ休憩。でも行きたい、すぐそこだもの。冷たいタオルを作ってくれてポカリをバス停まで戻って買ってきてくれてほんとにありがとう。わかるのね、こういう辛さが。身体中発熱していてボワーですので、蚊やミンミンやカナカナや、え、ホーホケキョ?も鳴いてくれたら、ぬけてうれしい。
日向薬師(宝城坊)本堂は雑草つんつんの茅葺き屋根がこんもりとしていてとてもいい。薬師さん今日は巷はあっついです、思いつく周りの年長者をピピピーと瞬時に伝えてお見守りくださいね♥と言いながら、こんな程度でバテている相対的には若い自分に呆れる。積極的に鍛えないとダメなのかなあ。まさか。クワバラ。
2006年の「仏像——木にこめられた祈り」に出ていた鉈彫の薬師三尊が本尊(写真はそれ。
読売のウェブより)、これらは普段見ることはできないが、十二神将や四天王などを宝物殿で。管理人さんに促されて十二神将の背後にまわるとあらほんと、荒々しい表情や甲冑姿から想像もつかない妖艶な体つきにびっくり、それに頭上の干支のなんと愛くるしいこと。話好きの管理人さんは絵描きさんでもある。
こんもりとした茅葺き屋根にかけられた梵鐘もよかった。巨木を抜けて下ればまだまだ暑い。白髭神社を参るくらいで精いっぱい、畔に群れ咲くのはキツネノカミソリか。小さくて群れさくヤマユリもきれい。伊勢原駅に戻って南口、伊勢原書店隣りの宴楽でビールやオニカサゴや茎わさびやアボカド。帰ってながたはるみさんから教えてもらって作ったところてんを黒密と桃で。これがうまくて、たのしいの。すごくきれいにできたものだから。