山形駅で「オランダせんべい」をみつけました。今年の正月土産はわけあってこれしかありません。でもかつてのものと様子がずいぶん違います。2枚ずつの小分けになっていること、だだちゃまめ仕様になっていること。昔のはないの?オランダ少女がプリントされた縦長のやつ、と聞きますがありません。だだちゃ豆バージョンを買って試食してみたら人気の「だだちゃまめ」はとりあえず冠するけど中身は昔のまんまよ、という印象。いーね。
トカイのひとに「なんでオランダ?」と聞かれても困る。知りません。でも私が初めてオランダというガイコクを意識したのはオランダせんべいの少女であったことには間違いなく、そしてまもなくオランダせんべいを忘れ、オランダせんべいがなぜオランダかを考えることもなく、実際のオランダでオランダせんべいの少女にも逢えず、ところがこうしてオランダせんべいにあえました。生きるってこういう悦びであるならばまんざらでもないわ。
昭和37年に酒田米菓は、醤油味が多かったせんべい業界の中で塩味で薄い"欧風せんべい"を打ち出して、「オランダせんべい」と名づけたようです。酒田の田園風景がオランダの台地のようであったことに、「わたしたち」という意味のこの地の方言の「おらだ」を重ねて命名したと
酒田米菓のHPにありますが、味、ネーミング、CM、パッケージ、いろんな魅力が重なったのでしょう。今思うにあれは駄菓子感覚で買えたものではなかった。CMは山本リンダさんだったよう。覚えていない。「たぁーべちゃったたべちゃった」って歌だったかな。他に「でんでんでんろくまっめうまいまめ」のでん六豆や「おしどりみるく、せぇき」のおしどりミルクセーキなど。ひとひとりが忘れてるあいだにも変わらずあって、気まぐれに思い出した誰に対してもこんにちわって扉を開く各地域の銘菓たちよ!