・埼玉県立近代美術館/
没後30年 木下佳通代改装前の同志社大田辺キャンパスのラーネッド記念図書館にあったという作品を解説した映像があった。夫でもある奥田善巳の作品と対になっており、作品には、千字文の最初にある「天地玄黄」という”別名”もあったという。確かに黒と黄。なぜかこの日、出がけに棚から岩波文庫の『千字文』を取りカバンに入れていたことが不思議でならぬ。
会場の出口近くでは木下さんのインタビュー映像が流れていて、ちょうどカメラを使うことになったいきさつを話しているところだった。京都の男性作家たちのグループに誘われて作品のプランを考えたが、女性は入れたくないと言っている人がいることを知り「それなら結構です」と断った、と。そのプランはグループで作るものだったので、写真を使うことを考えつき、友人らに声をかけて作ったのが《花時計》シリーズだったと。
その後しばらく写真を使ってさまざまな作品を作り、やがて1976年頃からのCH印画紙を使って写真にカラーフェルトペンを加えた一連の作品群が生まれていったそうだ。襖紙を使っていた作品については、「折り曲げて出来る線と描いている線を等価に使って面をつくっていって、色面をパステルで描いた」。
・大阪中之島美術館/
没後30年 木下佳通代 ・「没後30年 木下佳通代」展
大阪中之島美術館をぐるっと一周 ・TokyoArtBeat/「
かっこよかった」と関西アートシーンで憧れられた作家、木下佳通代とは。「没後30年 木下佳通代」(大阪中之島美術館)担当学芸員インタビュー 2024.7.9
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・ARTiT/椹木野衣 美術と時評101:
「小ささ」と「大きさ」——河口龍夫の「関係」をめぐって 2022.7.2